FXに参加している初心者からベテランまですべての人が知っているインジケーターは移動平均線だと思います。短期移動平均線が長期移動平均線を上回ったらゴールデンクロスで買いだ!というのはだれでも聞いたことがあるはずです。今回はそんな移動平均線と値動きについて検証してみたいと思います。
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移動平均線とは
知らない人はいないと思いますが、移動平均線について説明します。
移動平均線(Moving Average, MA)は、過去の一定期間の価格の平均値を計算し、その値を線としてチャート上に描画したものです。移動平均線は、価格の変動を平滑化することで、トレンドの方向や勢いを視覚的に理解しやすくする役割があります。詳細はこちらをご覧ください。
ゴールデンクロス、デッドクロスとは
移動平均線を語るうえで必ず出てくる単語にゴールデンクロス、デッドクロスがあります。一般的なゴールデンクロス、デッドクロスの定義は以下になります。
- ゴールデンクロス:短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に抜ける現象。上昇トレンドの始まりと見なされることがあります。これは買いシグナルと解釈されることが多いです。下図の例では黄色が短期の移動平均線、青が長期の移動平均線です。
- デッドクロス:短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下に抜ける現象。下降トレンドの始まりを示すとされ、売りシグナルと解釈されることがあります。下図の例では黄色が短期の移動平均線、青が長期の移動平均線です。
ここでいう短期と長期の期間がどれくらいかは特に正解があるわけではないですが、短期の期間は5・10・20、長期の期間は50・75・100あたりが多いようです。今回は、短期は20、長期は75で行きたいと思います。
検証の前提
検証はMT4のEAを利用して行います。(MT4はメタトレーダー4というソフトで、一定のロジックに基づく自動売買のバックテストができます。EAはエキスパートアドバイザーでMT4の自動売買プログラムのことです。興味がある方はこちらからダウンロードしてみてください)
テスト条件は以下の通りです。
- 検証期間:2019/01/01 – 2024/08/31
- 通貨ペア:ドル円
- 初期証拠金:10,000
- 取引ロット:0.1
- 短期移動平均:20、長期移動平均:75
- タイムフレーム:5分、1時間、4時間、1日
- 買いエントリー条件:短期移動平均線が長期移動平均線を上回ったら買いエントリー(ゴールデンクロス)
- 売りエントリー条件:短期移動平均線が長期移動平均線を下回ったら売りエントリー(デッドクロス)
- 決済条件:エントリー価格に0.5%を乗じた額をエントリー価格の上下に設定し利確、損切りラインとする(例:エントリー価格が100円の場合、100円×0.5%=0.5円のため、利確ラインは100円+0.5円=100.5円、損切りラインは100円-0.5円=99.5円)
- 備考:ゴールデンクロス、デッドクロスの判定はローソク足が確定した段階で行います。また、保有ポジションを決済するまで次のポジションは持ちません。
ごちゃごちゃ書きましたが、要はゴールデンクロスで買い、デッドクロスで売り、利確・損切りは上下同じ値幅で設定、です。
検証結果
検証結果は以下の通りです。1時間足と4時間足がプラス、5分足と日足がマイナスになっていますね。
- 取引数:テスト期間に発生した総取引数。エントリーから決済で1つとカウントします。
- 勝率:勝トレード数 ÷ 総トレード数。
- 純益:最終利益額
- PF(プロフィットファクター):総利益 ÷ 総損失。PFが1以上であれば、トレード全体として利益が出ていることを意味し、1未満であれば損失になっていることを示します。目安としては1.5以上が良いでしょう。
- 期待利得:総損益 ÷ 総取引数
- 最大DD(ドローダウン):資産価値がピークからどれだけ下落したかを示します。具体的には、トレード期間中で最も大きな累積損失(資産価値の減少幅)を測定します。最大DDは、投資やトレードにおいて資金が一時的にどの程度減少する可能性があるかを理解するのに役立ちます。
重視すべき指標は取引回数、PF、期待利得、最大DDあたりになります。これらを総合すると今回は4時間足が最も成績が良いということになりました。
4時間足の月別損益(pips)は以下の通りです。取引がない月もありますが、毎年プラスで終わっているので安定感がありますね。
一方、プラスで終わった1時間足の月間損益(pips)は以下の通りですが、年度ベースでマイナスもあり安定感に欠けるようです。
逆張りはどうなる?
今回はゴールデンクロスで買い、デッドクロスで売りという順張り戦略での検証でした。一番成績の悪かった5分足ですが、この戦略をゴールデンクロスで売り、デッドクロスで買いという逆張り戦略にするとどうなるかも気になりますね。
こちらがゴールデンクロスで売り、デッドクロスで買いという逆張り戦略の結果です。ほぼ順張りの逆の結果になりますので、予想通り5分足、日足の成績がいいですね。日足は取引数が少ないのでどこまで通用するのか何とも言えませんが、5分足は良さそうです。
こちらは5分足の月別損益(pips)になります。すべての年度でプラスであり頼もしいです。逆張りも含めれば移動平均線でのトレードは5分足の逆張りが良いと言えそうです。
損益推移(pips)は以下の通りで右肩上がりですね。
まとめ
今回の結果から以下のことが言えるのではないでしょうか。
- 移動平均線(順張り)でのトレードで利益を出すこと可能である。ただし、タイムフレームは検証する必要がある。
- ゴールデンクロス、デッドクロスでは順張りがセオリーであるが、タイムフレーム(今回は5分足)によっては逆張りでも利益を出すことができる。
- 移動平均線のゴールデンクロス、デッドクロスだけではすべてタイムフレームで勝つトレードはできない。
移動平均線のゴールデンクロス、デッドクロスでのトレードを検証してみました。5分足の逆張りが予想外に健闘しましたね。MT4でのバックテストはいつもこんな気づきがあるので楽しいです。
今回は移動平均線の短期(20)、長期(75)の期間についは固定で検証しました。このあたりの期間の設定についても変えてみると結果は違ってくると思いますので、面白い結果が出たらまた公開したいと思います。
注意:今回の結果は特定のパラメータ、期間等による結果であり将来においても結果を保証するものではありません。投資は自己の判断で実施してください。
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