ゴトー日アノマリーは有効かデータ検証【おすすめ度:90%】

検証

今回はゴトー日アノマリーを検証します。
これまでインジケーターを検証してきましたが、今回はアノマリーです。アノマリーとは、通常の経済理論や市場の法則から外れた、特定のパターンや規則性が観察される現象を指します。
FXで有名なアノマリーはゴトー日アノマリーですのでこれを検証していきましょう。

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ゴトー日アノマリーとは

ゴトー日アノマリーとは

ゴトー日(五十日、5・10日、ごとうび)とは、日本において特定の日付にちなんだビジネスの習慣や周期を表す言葉で、毎月の5日、10日、15日、20日、25日、30日など、日付に「5」や「0」がつく日を指します。ビジネスにおける節目として広く使われており、多くの企業が決済や支払い、資金移動を行う日として利用しています。
金融市場や為替市場では、このゴトー日に円が売られ、外貨(特に米ドル)が買われる傾向があり、「円安になりやすい」というアノマリーが存在します。

なぜアノマリーが存在するのか

ゴトー日に為替取引が活発化する主な理由は、日本の多くの企業が特定の周期で決済や資金移動を行う必要があるためです。ゴトー日は毎月の節目として、取引や決済のタイミングとして広く利用されています。以下がその理由です。

企業の決済サイクル
日本の輸出入企業は、決済や資金の移動を行う周期がある程度決まっており、その中でもゴトー日が基準になっています。企業はこのタイミングで外貨を購入(ドル買い・円売り)して輸入代金を支払う必要があるため、ゴトー日にドル需要が高まりやすくなります。

銀行の仲値決定に伴う流動性の集中
ゴトー日は多くの企業の為替取引が銀行で行われるため、銀行の仲値決定が影響を与えやすくなります。企業は仲値の決定時間までに為替を確定させるため、ゴトー日には午前中に取引が活発化しやすいのです。

市場の心理的要因とアノマリー
ゴトー日の影響が繰り返し観測されることにより、トレーダーたちもこのアノマリーを意識するようになり、投機的な取引も加わることで円安が進みやすくなっています。

仲値のタイミング

仲値は午前9時55分前後のレートをもとに決定されます。そのため、多くの企業や投資家はこのタイミングを意識して、午前中に為替取引を行うことが多く、仲値決定前の時間帯に円安が進むことがあるのです。

トレード戦略

今回のトレード戦略は、シンプルにゴトー日(5日、10日、15日、20日、25日、30日)の仲値前に買って、仲値(AM9:55)で売るというものです。
仲値前に買うタイミングは、AM 1:00、AM 3:00、AM 5:00、AM 7:00、AM 9:00で検証します。

注意:ゴトー日が土日の場合はトレードしません。また、ゴトー日が祝日になる場合はそのままトレードしています。この場合はゴトー日の効果はないトレードになります。土日祝日の場合は前営業日で検証するなどの調整をすればよいのですが、ロジックが複雑になるのと該当するケースも多くないので対応しませんでした。ご留意ください。

検証の前提

検証はMT4のEAを利用して行います。(MT4はメタトレーダー4というソフトで、一定のロジックに基づく自動売買のバックテストができます。EAはエキスパートアドバイザーでMT4の自動売買プログラムのことです。興味がある方はこちらからダウンロードしてみてください)

テスト条件は以下の通りです。

  • 検証期間:2019/01/01 – 2024/10/30
  • 通貨ペア:ドル円
  • 初期証拠金:10,000ドル
  • 取引ロット:0.1
  • 買い時間(日本時間):1:00、3:00、5:00、7:00、9:00
  • 買いエントリー条件:ゴトー日(5日、10日、15日、20日、25日、30日)で買い時間になったら成行買い
  • 決済条件:9:55になったら成行売り
  • 備考:ゴトー日が土日の場合はトレードしない。ゴトー日が祝日の場合はそのままトレードする

検証結果

ゴトー日検証結果

検証結果は以下の通りです。すべての買い時間でプラスになりました。

  • 取引数:テスト期間に発生した総取引数。エントリーから決済で1つとカウントします。
  • 勝率:勝トレード数 ÷ 総トレード数
  • 純益:最終利益額
  • PF(プロフィットファクター):総利益 ÷ 総損失。PFが1以上であれば、トレード全体として利益が出ていることを意味し、1未満であれば損失になっていることを示します。目安としては1.5以上が良いでしょう。
  • 期待利得:総損益 ÷ 総取引数
  • 最大DD(ドローダウン):資産価値がピークからどれだけ下落したかを示します。具体的には、トレード期間中で最も大きな累積損失(資産価値の減少幅)を測定します。最大DDは、投資やトレードにおいて資金が一時的にどの程度減少する可能性があるかを理解するのに役立ちます。

思った以上に好成績でビックリです。すべてのタイミングでPFが1.2以上で、最高PFで1.68とこれまでの検証で断トツの成績です。
勝率、PF、期待利得からAM 1:00のタイミングでロングしたケースが最も好成績になりました。

AM 1:00の損益(pips)を見てみましょう。年間獲得pipsはすこし少ないですが、2019年以外はプラスであり安定感があります

ゴトー日アノマリーは30日を避けよう

ゴトー日アノマリーに優位性があるのが分かったところで、ゴトー日の中でもどの日が優位なのかも見ていきたいと思います。
下がAM1:00買いのゴトー日ごとの獲得pipsになります。30日以外はプラスでした。30日は月末ということもありゴトー日による影響以外の事象が絡んでくるのかもしれません。
ゴトー日の中でも30日は避けた方が良さそうです

※表の横軸の数字は月の日付です。ゴトー日の前日になっていると思います(例えば、5日の成績は横軸の4日上にある)。これはMT4のサーバー時間が欧州時間になっているため現地サーバー時間で買いエントリーしているためです。日本AM 1:00は現地サーバー時間では非サマータイムで前日の18:00になります。

因みに30日を避けたAM1:00買いの成績は以下の通りです。上段が通常ゴトー日、下段が30日を外したゴトー日です。

ゴトー日限定のない場合の成績

2021年以降は円安トレンドが強烈に出ましたので円安トレンドの影響による可能性もあります。そこでゴトー日に関係なく、すべての取引可能日で1:00に買って、9:55に売るとどうなるかも検証しました。上段がゴトー日、下段がすべての取引日の成績です。

こうしてみると、やはりゴトー日アノマリーには、ゴトー日以外の日と異なる優位性があるようですね。

まとめ

今回の検証のまとめです。

  • ゴトー日アノマリーで利益を出すことは可能
  • ゴトー日の中でも30日は利益が出ない
  • 買いタイミングはAM 1:00が最も利益を出せる

今回はインジケーターではなくアノマリーを検証してみました。非常に好成績でしたのでアノマリーも検証してみるのもいいですね。

注意:今回の結果は特定のパラメータ、期間等による結果であり将来においても結果を保証するものではありません。投資は自己の判断で実施してください。

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