OBV(On Balance Volume)は有効かデータ検証【おすすめ度:60%】

検証

今回はOBV(On Balance Volume)について検証します。
名前の通り、出来高(Volume)をベースにしたインジケーターです。これまで、Force IndexMoney Flow Indexと出来高系のインジケーターはあまり好成績ではありませんでしたが、今回はどうでしょうか。

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OBV(On Balance Volume)とは

OBV(On Balance Volume)の概要

OBV(On Balance Volume)は、価格の動きと取引量を組み合わせて市場のモメンタムを分析するためのテクニカル指標です。ジョセフ・グランヴィル(Joseph Granville)によって開発されました。
基本的な考え方としては、「取引量が価格を先導する」という理論が基盤です。
取引量が増加すれば、価格の大きな変動が起きる可能性が高いと考えられます。
注意点としては、FXは株と違い出来高(=取引量)がありませんので、Tick数を代用して検証することになりますのでご留意ください

計算式

計算式は以下の通りです。

価格が上昇した場合  OBV = ひとつ前の時間のOBV + 今の時間のTick数
価格が下落した場合 OBV = ひとつ前の時間のOBV - 今の時間のTick数
価格が変わらない場合 OBV = ひとつ前の時間のOBV

以下、例です。

日数(価格の変化)価格Tick数OBV値計算式
初日150円10000N/A
1日目(上昇)151円300030003000 = 0 + 3000
2日目(下落)149円200010001000 = 3000 – 2000
3日目(変わらず)149円50010001000 = 1000

OBVは価格が上昇したか、下落したかを条件にTick数を加減算するものです。価格の上昇幅、下落幅は全く考慮しません。

OBV(On Balance Volume)の特徴

トレード戦略

トレード戦略は以下の3つがあります。

トレンドフォロー

OBVが上昇している場合:買いの勢いが強く、価格の上昇トレンドが継続する可能性があり、買いエントリー
OBVが下降している場合:売りの勢いが強く、価格の下落トレンドが継続する可能性があり、売りエントリー。

ダイバージェンス

価格の動きとOBVの動きが一致していない場合、トレンドの転換点を探る手がかりになります。

価格が下落しているが、OBVが上昇している場合:下落トレンドが弱まり、上昇トレンドに転換する可能性があり、買いエントリー。
価格が上昇しているが、OBVが下降している場合:上昇トレンドが弱まり、下落トレンドに転換する可能性があり、売りエントリー。

ブレイクアウトの確認

OBVが過去の重要な水平ラインを突破した場合、価格のブレイクアウトを予測するサインとなることがあります

OBVが上にブレイク:上昇トレンドの開始サイン
OBVが下にブレイク:下降トレンドの開始サイン

今回のトレード戦略

今回は、トレンドフォロー戦略を行います。
下図の通り、OBVが下降転換したら売りエントリー、OBVが上昇転換したら買いエントリーです。

検証の前提

テスト条件は以下の通りです。

  • 検証期間:2019/01/01 – 2024/12/31
  • 通貨ペア:ドル円
  • 初期証拠金:1,000,000円
  • 取引ロット:0.1
  • 時間:5分、15分、30分、1時間、4時間、1日
  • 買いエントリー条件:OBVが上昇転換したら買いエントリー
  • 売りエントリー条件:OBVが下降転換したら売りエントリー
  • 決済条件:エントリー価格に0.5%を乗じた額をエントリー価格の上下に設定し利確、損切りラインとする(例:エントリー価格が100円の場合、100円×0.5%=0.5円のため、利確ラインは100円+0.5円=100.5円、損切りラインは100円-0.5円=99.5円)
  • 備考:エントリー判定はローソク足が確定した段階で行います。また、保有ポジションを決済するまで次のポジションは持ちません。

検証結果

検証結果は以下の通りです。5分、30分、1時間、4時間、1日でプラス15分でマイナスでした。

  • 取引数:テスト期間に発生した総取引数。エントリーから決済で1つとカウントします。
  • 勝率:勝トレード数 ÷ 総トレード数
  • 純益:最終利益額
  • PF(プロフィットファクター):総利益 ÷ 総損失。PFが1以上であれば、トレード全体として利益が出ていることを意味し、1未満であれば損失になっていることを示します。目安としては1.5以上が良いでしょう。
  • 期待利得:総損益 ÷ 総取引数
  • 最大DD(ドローダウン):資産価値がピークからどれだけ下落したかを示します。具体的には、トレード期間中で最も大きな累積損失(資産価値の減少幅)を測定します。最大DDは、投資やトレードにおいて資金が一時的にどの程度減少する可能性があるかを理解するのに役立ちます。

全般的にいい成績でしたが、勝率、PF、期待利得、最大DD等を総合的に判断して、30分が最も良い成績でした

30分の損益推移を見ていきたいと思います。

全般的に安定しているようです。2022年以降は特に好成績でした。
一方で、年度内でのボラティリティは大きいためタイミングによってはマイナスになる可能性もありそうです。

まとめ

まとめです。

  • OBVで利益を出すことは可能
  • 利益推移は安定しているが、ボラティリティが高いため取引タイミングは注意が必要

今回は、取引量を考慮したOBVを検証しました。OBVは、単純にひとつ前の取引量を加減算するだけでユーザー側で設定するパラメーターが全くなく、調整の幅は皆無のインジケーターです(移動平均線などは計算期間等のパラメーター設定が必要)。
個人的には、このようなインジケーターの方がカーブフィッティングが発生しないため好きですね。

注意:今回の結果は特定のパラメータ、期間等による結果であり将来においても結果を保証するものではありません。投資は自己の判断で実施してください。

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